なぜ外壁塗装のタイミングに他の工事を合わせるとお得なのか?
「まとめてやるとお得」とはよく言われますが、具体的にどういう仕組みなのかを知っておくと、業者との打ち合わせで判断がしやすくなります。
足場代は工事の回数分かかる
外壁塗装に欠かせない足場の設置・解体費用は、1回あたり15〜20万円程度が一般的な相場です。この費用は工事の内容にかかわらず、「足場を組む」という行為そのものに発生します。
つまり、外壁塗装と雨樋の交換を別々のタイミングで依頼すると、それぞれに足場代が発生し、単純計算で30〜40万円の足場代がかかる計算になります。これを同時に行えば、足場代は1回分で済みます。
足場代は意外と大きなコストです。工事を分けるたびに発生することを知っておくだけで、まとめて依頼する判断がしやすくなります。
職人の移動・段取りコストも節約できる
足場代だけでなく、職人の移動費・段取り費・現場管理費といった「見えにくいコスト」も、工事を別々に行うたびに発生します。同じ業者・同じタイミングで複数の工事をまとめて依頼すると、これらの重複コストを抑えることができます。
業者によっては、「まとめて依頼する場合は費用を調整できる」というケースもあります。「一緒にやると費用はどう変わりますか?」と率直に聞いてみることで、交渉の余地が生まれることもあります。
同じ現場で複数の工事をまとめて行うことは、職人の側からも段取りが効率よく進むため、双方にとってメリットがある依頼の仕方といえるでしょう。
外壁塗装後にやり直しが必要になるケースを防ぐ
工事の順序は、仕上がりの品質にも影響します。たとえば外壁をきれいに塗り替えた後でベランダの防水工事を行うと、防水材の施工中に外壁を汚してしまうリスクがあります。雨樋の交換後に外壁を塗装する場合、取り付け部分の処理が不十分だと仕上がりに影響が出ることもあります。
正しい工事の順序を守りながらまとめて施工することで、仕上がりの品質も一貫性が保たれます。後から「やっぱりあそこも直しておけばよかった」という後悔を防ぐためにも、外壁塗装のタイミングで家全体を見渡すことが大切です。
同時に行うと特にお得な工事はどれか?
外壁塗装と組み合わせると費用対効果が高い工事には、いくつかの代表的なものがあります。それぞれの内容・費用の目安・同時施工が向いている理由を確認しておきましょう。
雨樋の補修・交換
雨樋とは、屋根の軒先に沿って設置され、雨水を地面や排水管へ誘導する設備のことです。プラスチック製が多く、経年によって割れ・歪み・詰まりが生じます。
雨樋の耐用年数は20〜25年程度とされており、外壁塗装のタイミングと重なりやすい部位です。足場があれば高所に設置された雨樋を安全かつ効率よく点検・交換できます。
費用の目安は全交換で10〜20万円程度(住宅の規模・素材によって異なります)。外壁塗装と別のタイミングで雨樋を交換すると、その際に再び足場代が必要になります。「塗装が終わってすぐ雨樋のために足場が必要になった」という事例は少なくありません。外壁塗装の際に雨樋の状態を必ず確認してもらうようにしましょう。
軒天・破風板・鼻隠しの塗装・補修

軒天(のきてん)とは、屋根が外壁より張り出した部分の裏側(天井面)のことです。破風板(はふいた)・鼻隠し(はなかくし)は、屋根の端に取り付けられた板状の部材で、木製や金属製のものがあります。
これらは外壁塗装における「付帯部塗装」として一緒に施工するのが一般的です。足場がないと高所にある部材への作業が難しく、別途費用がかかります。
付帯部を塗装せずに放置すると、腐食・剥がれが進んで後から大きな補修費用がかかることがあります。外壁塗装の見積もりに付帯部塗装が含まれているかどうか、必ず確認しておきましょう。
ベランダ・バルコニーの防水工事

ベランダやバルコニーの床面には防水層が施されており、雨水が室内へ浸入しないよう保護しています。この防水層の耐用年数は10〜15年程度とされており、外壁塗装のタイミングと重なることが多い工事のひとつです。
防水工法にはウレタン塗膜防水・FRP防水(繊維強化プラスチックを使った工法)などの種類があり、既存の防水層の状態に合わせて選択されます。防水が切れた状態を放置すると、下の部屋への雨漏りにつながります。
費用の目安は10〜20万円程度(面積・工法によって異なります)。「外壁をきれいにしても、ベランダの防水が切れていれば雨漏りは止まりません」という現実があります。外壁塗装と同時に防水の状態を確認・補修しておくことをおすすめします。
屋根塗装・屋根補修

屋根も外壁と同様に足場が必要な高所作業です。外壁と屋根を別々のタイミングで塗装すると、足場代が2回分発生します。屋根と外壁を同時に塗装するだけで、足場代1回分(15〜20万円程度)を節約できます。
屋根の劣化は外壁と同時進行していることが多く、「外壁はきれいにしたのに屋根はボロボロ」という状態になると、建物全体の印象や耐久性にも影響します。
屋根塗装の費用目安は30〜70万円程度(屋根材・面積によって異なります)。外壁塗装の際に屋根の状態も業者に確認してもらい、必要であれば一緒に施工することを検討してみてください。
シーリング(コーキング)の打ち替え

シーリングとは、外壁材のつなぎ目・窓枠周り・サッシ周辺を埋めているゴム状の防水素材のことです。「コーキング」とも呼ばれます。雨水の浸入を防ぐ重要な役割を担っており、耐用年数は7〜10年程度とされています。
外壁塗装の耐用年数よりも短いため、外壁塗装のタイミングではほぼ必ず劣化している部位です。また、シーリングの打ち替えは外壁塗装の「前」に行うのがセオリーです。塗装後に打ち替えると、新しい塗膜に影響が出ることがあります。
費用の目安は30坪程度の住宅で10〜20万円程度。シーリングの打ち替えと外壁塗装はセットで依頼するのが正しい工程です。見積もりにシーリング工事が含まれているか必ず確認しましょう。
玄関ドアのリフォーム(カバー工法)
玄関ドアのカバー工法とは、既存のドア枠を撤去せずにその上から新しい枠とドアを被せる工法です。大がかりな工事が不要で、1日程度で完了することが多く、工事の負担が少ないのが特徴です。
玄関ドアと足場の関係は直接的ではありませんが、外壁塗装と同時に依頼することで業者の段取りがスムーズになり、現場管理のコストを抑えやすくなります。
また、外壁がきれいになった後で玄関ドアだけが古びた印象だと、全体のバランスが崩れることがあります。「外壁塗装を機に、玄関まわりも一新したい」という方には、同時依頼が合理的な選択でしょう。
費用の目安は20〜50万円程度(ドアの種類・グレードによって異なります)。
木部・鉄部の塗装

木製の門扉・フェンス・ウッドデッキ、鉄製の手すり・フェンスなどは、外壁塗装と同じタイミングで塗装できることが多い部位です。素材ごとに適した塗料が異なるため、外壁塗装を担当する業者に一緒に相談することで、素材に合った提案を受けやすくなります。
足場を使って高所にある鉄部・木部へのアクセスが必要な場合は、特に同時施工のメリットが出やすい部位です。放置すると腐食・サビが進み、後から補修するほど費用が高くなりやすいため、早めの対処が大切です。
逆に「同時にやらない方がいい」ケースもある?
「まとめてやれば必ずお得」というわけでもありません。状況によっては、優先順位をつけたり別々に進めたりする判断の方が合理的なケースもあります。
費用が一度に膨らみすぎる場合は優先順位をつける
まとめて施工するのが理想ですが、すべての工事を一度に依頼すると予算が大幅に膨らむことがあります。予算に限りがある場合は、優先順位をつけることが現実的な対処法です。
優先すべきは「緊急度が高い工事」です。雨漏りの原因になっているベランダ防水の劣化・シーリングの欠落・屋根材のひび割れといった、放置するとダメージが広がる問題は先に手を打つべきでしょう。
一方、見た目の問題や予防的なメンテナンスは、次回の外壁塗装タイミングまで計画的に先送りすることもできます。「今回できなかった工事は次回に」というロードマップを業者と一緒に作っておくことで、長期的に無駄のないメンテナンスが可能になります。
リフォーム内容によっては別業者・別タイミングが適切なケース
大規模な内装リフォーム・窓サッシの全交換・太陽光パネルの設置といった工事は、外壁塗装業者の専門範囲外になることがほとんどです。専門の業者と塗装業者の工事が同時進行すると、現場の調整が複雑になり、お互いの作業の邪魔になることもあります。
「外壁塗装業者に何でもまとめて頼めばいい」ではなく、工事の内容に応じて相談先を判断することも大切です。まず塗装業者に「この工事も対応できますか?」と確認してみるのが、最初のステップとして適切でしょう。
同時施工を業者に相談するとき、どう伝えればいい?
「同時にやりたいことはあるけれど、どう切り出せばいいか分からない」という方も多いのではないでしょうか。実はシンプルな伝え方で、業者はしっかり対応してくれます。
見積もり段階で「気になる箇所」をまとめて伝える方法
最も効果的な方法は、見積もり依頼の前に気になる箇所を写真に撮り、メモにまとめておくことです。「ベランダの床が浮いてきた気がする」「雨樋が一部割れている」「玄関ドアの建て付けが悪くなってきた」といった気になる点を事前に整理しておくと、業者も的確に対応しやすくなります。
「外壁塗装と一緒にできますか?」という一言だけで、多くの業者は一緒に見てくれます。見積書には工事ごとの内訳が明記されているかを確認することも大切です。まとめたからといって各工事の費用が見えにくくなっているようであれば、内訳を出してもらうよう依頼しましょう。
自社施工の業者なら複数工事の一括対応がしやすい
複数の工事をまとめて依頼する場合、自社施工の業者かどうかという点が特に重要になります。下請けに工事を丸投げする業者では、複数の工事を一括で管理することが難しく、工程の調整・品質の一貫性・コストの透明性といった面で課題が生じやすくなります。
自社施工の職人直営店であれば、打ち合わせから施工・管理・アフターフォローまでを一元的に対応できるため、複数工事のまとめ依頼にも柔軟に対応しやすい環境が整っています。ペイントGOに登録している業者はすべて自社施工管理の職人直営店のみのため、同時施工の相談もまとめてお任せしやすいといえるでしょう。
同時施工の費用感をざっくり把握しておきたい

「まとめることで実際いくら変わるのか」という点は、多くの方が気になるポイントです。具体的な数字感を持っておくと、業者との話し合いで判断がしやすくなります。
足場代1回分の節約額シミュレーション
足場代の相場は1回あたり15〜20万円程度です。外壁塗装のついでに屋根塗装・雨樋交換・ベランダ防水をまとめて行った場合と、それぞれを別々のタイミングで行った場合を比べると、足場代だけで大きな差が生まれます。
たとえば外壁塗装・屋根塗装・雨樋交換・ベランダ防水を4回に分けて行えば、足場代だけで60〜80万円かかる計算です。これを外壁塗装のタイミングにまとめると、足場代は1回分の15〜20万円で済みます。工事の内容によっては、同時施工で30〜60万円以上の節約になることがあります。
見積もり比較で気をつけたいポイント
「同時施工だからお得」という業者の言葉だけで判断することは避けましょう。大切なのは、工事ごとの単価・作業内容が見積書に明記されているかどうかです。「まとめたからこの金額です」という提示では、何にいくらかかっているかが分からず、適正かどうかの判断ができません。
複数の業者から見積もりを取ることも欠かせません。同じ工事でも業者によって費用は異なるため、相見積もりによって適正価格の感覚をつかんでおくことが、後悔しない判断につながります。
まとめ
この記事では、外壁塗装と同時に行うとお得な工事の種類と、その理由・費用感・注意点をお伝えしてきました。
足場代の節約・工事の効率化・仕上がりの一貫性という3つの観点から見ると、外壁塗装のタイミングは家全体のメンテナンスをまとめて進める絶好の機会であることが分かります。雨樋・ベランダ防水・屋根塗装・シーリングといった工事は、特に同時施工との相性が良い部位です。
一方で、予算が限られている場合は優先順位をつけて判断することも大切です。「緊急度の高い工事を先に・その他は次回に」というロードマップを持っておくと、長期的に無駄のないメンテナンスができます。
信頼できる自社施工の業者に「気になることをまとめて相談する」ことが、費用対効果を高める最短ルートです。ペイントGOでは、個人情報の入力なしで気軽に見積もりシミュレーションが可能です。まず費用感の確認からでも、お気軽に活用してみてください。





































