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木製扉の塗装はDIYでも施工可能
結論からお伝えすると「木製扉の塗装はDIYで可能」です。木製扉はアルミ製の扉とは違い特殊な塗料を必要としないため、DIYでも塗装は可能です。
DIYで行った場合は、業者に依頼するよりも費用を抑えられ、自分のペースで作業ができます。また、自分の思い通りに塗装できるといったメリットがあります。
ただし、塗装はある程度の知識や技術が必要です。扉の素材に合った塗料を選ぶ必要があり、適さない塗料の場合は剥がれの原因ともなります。さらに、塗装の技術がないとムラができたり、すぐに剥がれてしまったりなどの不具合を起こす可能性もあります。
木製扉のDIY塗装が不安なときはプロに任せる
仕上がりを重視したい場合や、DIYで塗装の自信がない場合は、プロの塗装専門業者へ依頼するのがおすすめです。プロは塗装に関する知識や技術を持っているため、美しい仕上がりが期待できます。
プロに任せるメリット・デメリット
プロに任せるメリットは「きれいに仕上がる」点です。塗装を専門とする業者であれば、塗装に関する知識や技術は高いものがあります。
素人の方が行った場合、色ムラができたり、下地処理が不十分ですぐに剥がれてしまったりなどが考えられます。剥がれては再度塗装を購入して補修するなどを繰り返すと、結果的にはプロに依頼した方が安く上がっていたなんてことも考えられます。
見た目では上手くできたと思っていても、数か月、数年後に差が生まれます。少しでも長く持たせたいと考えているのであれば、プロに任せるのが一番です。
プロに任せるデメリットとしては、費用がかかる点です。自分で行うメリットは費用を抑えられる点ですが、上記のように品質に差が出る部分ですので、長く持たせたいのか応急処置程度で良いのかなどを考えて判断するようにしましょう。
木製扉をDIYで塗装する手順
ここでは、DIYで塗装する場合の塗装手順について解説します。
道具
塗装するにあたっては、道具をそろえないといけません。塗装に必要な道具は以下のとおりです。
・刷毛(はけ)やローラー
・カップ
・塗料注入用カップ
・マスキングテープやマスカー
・サンダー&サンドペーパー
・当て木
・エプロン
・ゴム手袋
・塗料や汚れを拭き取るタオル類
上記の道具をそろえておけば、スムーズに塗装作業ができます。
養生する
きれいな仕上がりを望むのであれば、施工しない箇所はしっかりと養生して保護する必要があります。細かい部分はマスキングテープ、広範囲の場合はマスキングテープとポリシートが一体となったマスカーが便利です。
下地処理をする
塗装をする前には下地処理を行いますが、下地処理の良し悪しで塗装の仕上がりが大きく異なります。下地処理をしっかりとしないと塗装の密着性が弱くなってしまい、剥がれやすくなる原因となります。
DIYで行う場合は、サンドペーパーなどで塗装面をきれいに整えてから塗装するようにしましょう。
塗装する
下地処理が終了したら塗装を行います。塗装工程は、下塗り>中塗り>上塗りの3回塗りが基本です。下塗りは中塗りと上塗りの密着性を上げるための下地になります。プライマーやシーラーといった接着剤の役割をする塗料を使います。
中塗りは色付け、上塗りは強い塗膜を作るための厚みを持たせるためと、色ムラをなくすために行います。中塗りと上塗りは同じ塗料で塗り重ねます。
乾燥させる
乾燥も重要な工程です。下塗り、中塗り、上塗りそれぞれに対し、乾燥時間を設けます。乾燥時間は使用する塗料によって決められています。乾燥時間を守らず塗り重ねてしまうと、密着性が落ちてしまい、剥がれの原因となりますのでメーカー指定の乾燥時間は守らなければなりません。
木製扉の特徴
木製扉は主に無垢材やチーク材、杉、ひのきなどの素材が使用されます。木材特有の暖かみや重厚感を演出します。また、断熱性や結露にも強いのが特徴です。
しかし、劣化すると日焼けによる色あせや腐食といった症状が現れます。木材は紫外線や雨風の影響により、膨張と収縮を繰り返し、ひび割れも起きます。
木製扉は金属製扉以上に塗装メンテナンスだけではなく、定期的な清掃や点検を必要とする扉です。
木製扉を塗装する際に使用する塗料
ここでは、木製扉を塗装する際に使用する塗料の種類について解説します。使用する塗料は主に2つです。
・造膜タイプ
・浸透タイプ
それぞれ解説します。
造膜タイプ
造膜タイプは、木目を生かさずに塗りつぶす方法の塗料です。安価で施工でき、傷や汚れにも強いメリットがあります。
しかし、耐久性は低く、木材の膨張・収縮によってひび割れを起こす恐れがあります。
浸透タイプ
浸透タイプは、木材に塗料が染み込んでいく塗装方法で、木目を活かして塗装したいときに有効な方法です。オイルステインと表記することもあります。
しかし、浸透タイプはきれいな塗膜を作るためには複数回の重ね塗りが必要です。また、雨風や紫外線の影響を受けやすいため、塗膜を保護する仕上剤を別途塗装して保護する必要があります。
木製扉のメンテナンス方法と費用相場
ここでは、木製扉のメンテナンス方法と費用相場について解説します。メンテナンス方法は以下のとおりです。
・日ごろからできるメンテナンス
・塗装
・カバー工法
・扉の交換
それぞれ解説します。
日ごろからできるメンテナンス
日ごろからできるメンテナンスとしては、水で乾拭きとワックスでのお手入れがおすすめです。木製の扉は塗装することで防水機能を持たせて雨水が染み込まないようにしています。
しかし、雨や紫外線などがあたることで塗装が劣化します。塗装が劣化すると雨水が染み込んで雨漏りを引き起こすこともあります。
そうならないためにも、乾いた雑巾などで水分や汚れを取り除いてあげましょう。玄関扉用ワックスなどで保護するのも有効です。
塗装
ちょっとした傷や汚れなど、劣化の程度が大きくない場合は再塗装が可能です。木製扉の塗装費用相場は、1枚あたり3〜10万円程度です。
ひび割れや腐食の程度が大きい場合はカバー工法や玄関ドア自体の交換となります。
カバー工法
塗装では改善が難しいけど、扉を交換するほどでない場合はカバー工法がおすすめです。カバー工法は、扉枠のみを残して既存の扉の上から新しい扉(アルミ製)を覆う(カバー)する方法のことです。
カバーには木目調や石目調などさまざまなデザインや色から、自分の好みに合わせて取り付けることができます。カバー工法の場合、扉が二重になるため防音や断熱性能の向上も期待できます。
カバー工法の費用は15〜45万円程度で、工期は1日程度で終了します。
扉の交換
見た目の色あせや剥がれ・ひび割れ・腐食、建付けが悪くなった扉は交換となります。また、古い扉から防犯性の高い扉への変更もおすすめです。近年は防犯性だけでなく、気密性や断熱性に優れた扉が発売されています。
扉の交換は工事費込みで30〜45万円程度です。既存の扉枠が使えなかったり、機能性の高い扉へ変更する場合は、枠の交換費用など別途費用が発生するため高くなります。
リメイクシートの貼り付け
既存の扉の上からリメイクシートを貼り付ける方法もあります。シートを密着させるために、下地処理は必要ですがDIYでも施工は可能です。
断熱性や耐久性は劣りますが、コストを抑えたい、気分転換で変更してみたい人にはおすすめです。
リメイクシートの費用相場は、施工範囲やシートの種類にもよりますが、1枚あたり5〜15万円程度です。
木製扉を塗装する施工手順と工期
ここでは、木製扉を塗装する施工手順について解説します。
木製扉の塗装にかかる日数は2〜4日程度です。扉の汚れや傷の補修などがあればその分工期は伸びます。
木製扉を塗装する工程は以下のとおりです。
・下地処理
・下塗り
・中塗り
・上塗り
木製扉も外壁や屋根塗装などと同様に下地処理を行い、下塗り>中塗り>上塗りの3回塗りが基本となります。使用する塗料によっては、下塗りがいらない塗料もあり、その場合、工事は少し短縮されます。
各塗装工程の間には乾燥時間も含まれているため、短くても2日、長くて4日程度かかります。
木製扉を塗装する際の注意点
ここでは、木製扉を塗装する際の注意点について解説します。
・値段だけでは決めない
・木製扉のメンテナンス実績が豊富な業者に依頼する
・相見積もりを複数の業者へ依頼する
・外壁塗装・屋根塗装と一緒にすると費用を抑えられる
・保証やアフターフォローが充実している業者に依頼する
・提案力の高い業者に依頼する
それぞれ解説します。
値段だけで業者を決めない
木製扉をリフォームする際、古い塗装を剥離剤やサンドペーパーやサンダーなどを使用して落とします。古い扉の場合、この作業だけで半日かかる場合もあります。
ですが、この古い塗膜をしっかりと落とすことが重要となります。下地処理を怠ると耐用年数よりも前に剥がれてしまう原因となります。
また、塗装メンテナンスも3回塗りが基本となりますが、値段が安い業者の場合、下地処理をしなかったり塗装や乾燥工程をしっかりと行わない可能性があります。
安い見積もりを提示している業者は、どこかで手抜きをしていることが考えられるため、避けるのが無難です。
木製扉のメンテナンス実績が豊富な業者に依頼する
木製扉の素材の特性を理解し、きっちりとした作業工程を踏める業者でなければ塗装は成功しません。実績がない業者の場合、間違った施工方法によって、すぐに剥がれてしまうなど不具合が起こる可能性があります。
塗装を依頼する際は、業者のホームページ内の施工実績を見てみたり、直接業者に問い合わせをしてみたりするなどの確認をしてから依頼するようにしましょう。
相見積もりを複数の業者へ依頼する
塗装を業者へ依頼する際は、必ず複数の業者から相見積もりを取るようにしましょう。相見積もりを取る理由は、木製扉の塗装費用の相場を把握するためです。
塗装費用は使用する塗料や塗装範囲、扉の状態によっては補修費用なども上乗せされます。また、業者によっても出してくる価格は異なります。
業者によっては、多少費用を上乗せしても素人にはわからないだろうと足元を見てくる悪徳業者もいます。そのような業者に騙されないようにするためにも、価格を把握して適正価格で工事をしてほしいのです。
比較する業者は3社程度が比較しやすく、決めやすいのでおすすめです。
外壁塗装・屋根塗装と一緒にすると費用を抑えられる
扉以外にも、外壁塗装や屋根塗装などと一緒に工事をすることで、費用を抑えられる場合があります。一度で工事をすることで人件費や作業工賃などが抑えられます。
外壁や屋根塗装なども含めると支払う費用は高くなりますが、業者に依頼する手間や生活の制限なども一度で済むので、合わせて行いたい作業がある場合は一度業者へ相談してみるとよいでしょう。
保証やアフターフォローが充実している業者に依頼する
木製扉のメンテナンスを依頼する際、工事後の保証やアフターフォローがあるかは重要です。工事後に何か不具合があった際にも、数年間は工事保証があったり、定期点検や定期訪問などのアフターフォローがあれば安心です。
優良業者は複数年の保証を設定していたり、定期点検を実施しています。契約する前に保証やアフターフォローがあるかどうかはしっかりと確認しておきましょう。
予算や要望に合った提案をしてくれる業者に依頼する
優良業者の場合、予算や要望に合った工事を何パターンか作成してくれます。無料の現地調査を行い、扉の状態を見て塗装だけでいけるのか、カバー工法が必要なのか、扉を交換しなくてはいけない状態なのかなど、どのような対処が必要なのかをしっかりと教えてくれます。
その際、お客様が判断しやすいように複数のパターンから選びやすいように提案してくれます。業者側の一方的な提案だけでなく、予算や要望を伝えて、それに応えてくれる業者に依頼するようにしましょう。
まとめ
木製扉のDIYは可能です。木製扉はアルミ製の扉に比べて、特殊な塗料を必要としません。ある程度のDIYの知識や技術があればできるでしょう。
DIYで行った場合、業者に依頼するよりも費用を抑えられ、自分のペースで作業もできます。また、自分の思い通りのデザインにすることも可能です。
ただし、素材に合った塗料を選ばなければいけなかったり、下地処理をきちんと行わないとすぐに剥がれてしまったりなどの不具合を起こす可能性もあります。
仕上がりを重視したい場合やDIYの自信のない方は、塗装専門業者に依頼することをおすすめします。
業者に依頼した場合のメンテナンス費用は以下のとおりです。
・塗装:1枚あたり3〜10万円程度
・カバー工法:15〜45万円程度
・扉の交換:30〜45万円程度
・リメイクシートの貼り付け:5〜15万円程度
木製製の扉の塗装実績がある業者を探す際は「ペイントGO」がおすすめです。ペイントGOは、優良な塗装業者を探せる検索サイトです。
ペイントGOへの掲載は、施工実績やサービスの品質に厳しい審査基準を設けており、品質に問題ないと判断した業者のみが掲載されています。
掲載されている業者は優良な塗装業者かつ、完全自社施工の業者のみです。完全自社施工の業者は、自分たちで作業を行うため、中間マージンが発生せずに適正価格で工事が可能です。工事費用のシミュレーションも可能ですので、ぜひ活用してみてください。