目次
門扉・門柱の役割
門扉と書いて「もんぴ」と読みます。建物の出入り口に設けられており、外構設備の一つです。道路と住宅の境界に設置され、安全性やプライバシーを高めるための役割があります。
門柱は「もんちゅう」と読みます。玄関先にある独立した壁状の構造物です。表札やインターホン、ポストを組み込むことが多く、家の第一印象にもつながる大事なエクステリアの一つです。
門扉や門柱いずれも、家の外観をおしゃれに見せたり、外からのプライバシーを守る防犯性の機能を持つ外構です。
門扉の種類
門扉の種類は主に以下の6種類があります。
- 片開き
- 両開き
- 親子開き
- 跳ね上げ
- 折り戸
- アコーディオン
それぞれ解説します。
片開き
片開きは1枚の門で作られており、左または右どちらか片方から開くタイプです。玄関以外にも勝手口の扉など狭い入口に設定されることが多いです。価格も比較的安価で設置できるため人気の門扉のひとつです。
両開き
両開きは、その名のとおり2枚の扉によって開くタイプです。左右どちらでも開閉可能です。2枚分の扉が必要なため片開きよりも価格は高く、2枚分の設置面積が必要です。
親子開き
親子開きは両開きと似たタイプですが、片側の門の幅が狭く設計されている門扉です。出入りする際は、幅が広いサイズの門から出入りするのが基本です。デザイン性で選ぶことが多く、左右非対称デザインとしても人気です。
跳ね上げ
跳ね上げタイプは、駐車場に設置されることが多い門扉です。開閉時は上下に開くため、左右のスペースが取れない場所でも設置が可能です。広いスペースが取れない住宅に好まれて設置され、見た目もスッキリ見せられる特徴があります。
折戸(折り戸)
折戸(おれど)は扉を折りたたんで回転させて収納できる門扉です。室内でもクローゼットの扉としてもよく使われています。開く際のスペースが少なくできるため、狭い場所にも設置可能です。
アコーディオン
アコーディオンタイプは、その名のとおりアコーディオンのように伸縮する門扉のことです。家のガレージだけでなく、学校などでも使用されています。折戸と同様に横へ伸縮するため、スペースを余り取れない場所でも設置が可能です。
門柱の種類
続いて門柱(もんちゅう)の種類を紹介します。
- コンクリートブロック
- タイル
- 左官仕上げ
- 機能門柱
それぞれ解説します。
コンクリートブロック
コンクリートブロックは、コンクリートのブロックを積み上げたような門柱のことです。一般的な住宅でよく使用されている門柱です。
タイル
コンクリートで成型した表面にタイルを貼って仕上げます。タイルは塗装が必要なく、傷や汚れにも強いのが特徴です。
左官仕上げ
左官仕上げとは、職人がコテやローラーを使って仕上げる壁のことです。職人が手作業で行い、自由に模様を描くことができるため意匠性の高い外観に仕上がるのが特徴です。
機能門柱
機能門柱は、表札やポスト、インターホンなどを組み込んで機能性を持たせた門柱のことです。材質はコンクリートブロックやタイルではなく、アルミ素材がよく用いられます。ガラスやステンレスで装飾することで、見た目がスタイリッシュになります。
門扉・門柱を塗装する目的
アルミやステンレス製の門扉や門柱は塗装の必要はありませんが、木製や鉄などの金属製でできているものは塗装が必要です。
門扉や門柱も日々紫外線や雨風にさらされています。新品時は塗装がされていますが、経年劣化で木製であれば腐食し、金属製はサビが発生します。
腐食やサビを放置すると穴があいたり変形や割れなどが起こるため、塗装ではカバーできずに交換しなければいけなくなります。見た目の印象が悪くなるだけでなく、交換となれば改修費用も高くなってしまうため、定期的に塗装する必要があります。
門扉や門柱の塗り替えのタイミング
門扉や門柱の塗り替えのタイミングは以下のとおりです。
- チョーキング現象が起きている
- 色あせやカビやコケの発生
- サビの発生
それぞれ解説します。
チョーキング現象が起きている
チョーキングとは、門扉や門柱に触れた際に手に白い粉が付着する現象です。塗膜が劣化している症状の一つで、放置するとひび割れやサビが発生します。チョーキングは発生している場合は再塗装をして補修します。
色あせやカビ・コケの発生
色あせやカビ、コケの発生は塗膜が劣化し、防水機能が低下しているサインです。放置すると雨水が浸入し腐食してしまいます。腐食がひどくなってしまうと修理に手間が発生し、修理費用も高額となるため、色あせの段階で早めに再塗装する必要があります。
サビの発生
金属製の門扉や門柱の場合は、塗膜が劣化すると塗装が剥がれサビが広がります。サビがひどくなると穴があいてしまうため、塗装では対処できず交換となります。穴あきがない場合は、ケレンとよばれるサビを除去してから再塗装する必要があります。
門扉や門柱はDIYでも塗装できる?
門扉や門柱はDIYに慣れている人であれば、ご自身で塗装することは可能です。DIYで作業した場合のメリット・デメリットは以下のとおりです。
DIYで塗装するメリット
- 費用を抑えられる
- 自分のペースで補修ができる
- 業者を選ぶ手間がない
DIYで塗装するデメリット
- 塗装に必要な道具をそろえる必要がある
- 業者に依頼するよりも仕上がりの質が劣る
- 塗膜の剥がれや浮きなどがすぐに発生する可能性がある
DIYでの作業は費用を抑えられる点がメリットといえます。しかし、塗装に必要な道具をそろえる手間や、門扉や門柱の素材に合わせた塗料を選ぶ必要があります。
下地処理も丁寧に行わないと、仕上がりにムラができたり、塗膜の剥離などの不具合がでる可能性があります。仕上がりの質を求めるのであれば業者に依頼することをおすすめします。
門扉・門柱を業者に依頼した場合のメリット・デメリット
門扉・門柱を業者に依頼した場合のメリット・デメリットは以下のとおりです。
業者に依頼するメリット
- 塗装に必要な材料などの準備や片付けが必要ない
- 仕上がりがきれい
- 仕上がりまでの時間がかからない
業者に依頼するデメリット
- 施工費や人件費などで費用が高額になる
業者に依頼することで塗膜の厚みが均一できれいに仕上がります。きれいな仕上がりであれば、耐久性や耐候性が高くなります。時間や手間がかからずに高品質な仕上がりになるのが業者へ依頼するメリットです。
門扉・門柱の塗装の費用相場
ここでは、門扉や門柱を業者に依頼した場合の費用相場について解説します。
DIYで行った場合は、サンドペーパーやワイヤーブラシなどの道具をそろえたとしても5,000〜1万円程度で収まるでしょう。
門扉・門柱の塗装は、門扉や門柱の大きさや構造、使用する塗料によって異なります。門扉や門柱が大きく、デザインが複雑になるほど価格は上がります。
また、サビや腐食などの補修が必要な場合は、さらに補修費用が上乗せされます。補修を必要としない一般的な費用相場としては、約1万5千円〜5万円程度です。
業者によっても費用は異なるため、必ず複数社から見積もりを取って比較するようにしてください。
門扉・門柱をDIYで塗装する場合の流れ
ここでは、門扉や門柱をDIYで塗装する際の流れについて解説します。主な塗装手順は以下になります。
- ①:洗浄・汚れ落としやサビ落とし
- ②:下地処理と補修
- ③:養生
- ④:塗装(下塗り・中塗り・上塗り)
それぞれ解説します。
①:洗浄・汚れ落としやサビ落とし
まずは、塗装の密着性を高めるために、ブラシやサンドペーパーなどで門扉や門柱に付着した汚れやサビを落とします。
汚れやサビ落としが不十分だと、塗料がすぐに剥がれてしまう恐れがあるため、丁寧に洗浄することが大切です。洗浄が仕上がりの出来を左右するといっても過言ではありません。
②:下地処理と補修
下地処理は洗浄と同様、塗料の密着性を高めるためには重要な工程です。下地処理をおろそかにすると塗料の剥がれを招くため、しっかりと下地処理は行いましょう。
サビが発生している場合は、ケレンと呼ばれるサビを落とす作業を行います。サンドペーパーやワイヤーブラシを使用してサビを落とします。
大きな傷や凹みなどがある場合は、パテなどで補修してから塗装を行います。油分や汚れを落とし、パテを埋め込み平らにならします。パテの種類にもよりますが、5時間程度乾燥させてから表面をサンドペーパーでならして塗装が乗りやすくします。
③:養生
塗装を行う前には必ず養生しましょう。養生は塗装したくない箇所に塗料が付着するのを防ぐためです。門扉や門柱の床面なども塗料が付着しやすいので、しっかりと養生しましょう。
④:塗装(下塗り・中塗り・上塗り)
門扉や門柱の汚れ落としや補修が終了したら下塗りから塗装を行います。下塗りはプライマーと呼ばれる塗料の密着性を高める接着剤のような下塗り剤から塗ります。
下塗り剤が乾いたら、刷毛やローラーを使って中塗りを行います。ポイントは、塗膜が均一になるように薄く2〜3回程度重ねて塗ることです。塗料の厚みを均一にすることで、ムラなく仕上がります。
中塗り剤がしっかりと乾いたら、上塗りで耐久性やツヤを出します。中塗りと同様に刷毛とローラーで塗り重ねていきます。
門扉・門柱塗装を依頼する業者選びのポイント
門扉や門柱塗装を業者に依頼する際の業者選びのポイントは以下のとおりです。
- 2〜3社から見積もりを取って価格を比較する
- 門扉や門柱など外構の施工実績があるか確認する
- 塗装に関する有資格者が施工するか確認する
- 地域密着型の業者に依頼する
- 口コミや評判を確認する
- 業者独自の保証やアフターフォローがあるか必ず確認する
それぞれ解説します。
2〜3社から見積もりを取って価格を比較する
業者を選ぶ際は必ず複数社から見積もりを取って価格を比較するようにしましょう。1社だけだと価格の相場がわからず、高額な費用を支払ってしまう恐れがあります。
悪徳業者の場合、塗料など建材のグレードを下げて不当に利益を上乗せしている場合もあります。余計な費用を支払わないためにも、2〜3社に絞って価格を比較して決めることをおすすめします。
門扉や門柱など外構の施工実績があるか確認する
門扉や門柱に適した塗料を使用しないと塗料がすぐに剥がれたり、劣化が早まったりします。
門扉や門柱など外構に施工実績がある業者であれば、適した塗料を使用し、納得の仕上がりになります。施工実績があるかどうかは、業者のホームページの施工実績などで確認できます。
塗装に関する有資格者が施工するか確認する
門扉や門柱など外構塗装に関する資格として「塗装技能士」があります。塗装技能士には1級〜3級の3段階があり、1級であれば幅広い知識と高い技術を持ち合わせています。
資格がなくても高い技術力を持った職人はいますが、業者を選ぶ際の基準の一つにはなるでしょう。
地域密着型の業者に依頼する
地域密着型の業者であれば地域の気候条件を把握しているため、風土に合った塗装が可能です。また、何か不具合があった際にも対応が早いです。
ハウスメーカーなどでも対応可能ですが、下請け業者に依頼することも多く、比較的高い価格帯と窓口担当者と職人間の連携不足で、依頼内容と違う工事をされたなどのトラブルも少なくありません。
地域密着型は施工する職人が窓口になることが多いため、適正価格で工事ができ、依頼する側の意見も通りやすいのでおすすめです。
業者独自の保証やアフターフォローがあるか必ず確認する
工事後に不具合が起きないとも限りません。工事後の部分保証や5年、10年といった保証があれば安心です。
また、工事後の定期点検や工事後すぐに不具合が起きた際に無償対応するなどのアフターフォローがあるかどうかもポイントです。業者独自保証やアフターフォローがあるかどうかは契約前に必ず確認するようにしましょう。
まとめ
今回は、門扉や門柱をDIYで塗装するメリット・デメリット、業者に依頼した場合の費用相場について解説しました。
DIYで塗装した場合のメリットは以下のとおりです。
- 費用を抑えられる
- 自分のペースで補修ができる
- 業者を選ぶ手間がない
一方、DIYで塗装する場合のデメリットは以下になります。
- 塗装に必要な道具をそろえる必要がある
- 業者に依頼するよりも仕上がりの質が劣る
- 塗膜の剥がれや浮きなどがすぐに発生する可能性がある
DIYで塗装する場合は費用を抑えられる点や、自分のペースで作業できて業者を選ぶ手間もありません。しかし、塗装に必要な道具をそろえたり、門扉や門柱の素材に適した塗料を選ばないと剥がれの原因となります。
仕上がりの品質を求めるのであれば、専門業者に依頼することをおすすめします。門扉や門柱などの塗装は、「ペイントGO」がおすすめです。ペイントGOは、厳しい審査基準にクリアした優良な業者が集まる検索サイトです。
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