木造の外壁塗装にかかる費用相場

はじめに、木造の外壁塗装にかかる費用相場を見てみましょう。以下の表では、住宅の坪数ごとに外壁塗装の費用相場をまとめています。

たとえば、2階建ての住宅で1階の床面積が30坪の場合、外壁塗装の費用は60坪の「120〜200万円」が相場であるとわかります。

また、3階建ての住宅で1階の床面積が30坪の場合、外壁塗装の費用は90坪の「180〜280万円」が相場であるとわかります。

なお、上記の費用相場は実際の塗装面積や外壁の劣化状況によって変動します。また、使用する塗料によってもトータルコストは変わってくるので、あくまでも目安として参考にしてください。

外壁塗料の種類と費用相場

外壁塗装を検討する際には、使用する塗料も決めなくてはなりません。塗料によって価格が異なるだけでなく耐久年数も変わるため、長期的な視野を持った検討が必要です。

ここからは、以下6つの塗料について特徴や耐久年数、価格などを紹介していきます。

1. アクリル塗料
2. ウレタン塗料
3. シリコン塗料
4. フッ素塗料
5. セラミック塗料
6. 無機塗料

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

①アクリル塗料

アクリル塗料とは、アクリル系の合成樹脂を主成分とする塗料のことをいいます。耐久年数と価格は、以下のとおりです。

価格帯は他の塗料と比べて安価である一方、アクリル塗料は耐久年数が短く、メンテナンス用の塗料としてあまり使用されなくなっています。

②ウレタン塗料

ウレタン塗料とはウレタン樹脂を主成分とする塗料で、弾性が高く密着性に優れています。耐久年数と価格は、次のとおりです。

少し前までは主流の塗料として多くの住宅で使用されていたため、取り扱いに慣れている業者も多いと言えるでしょう。

③シリコン塗料

シリコン塗料とは、シリコン樹脂を主成分とする塗料のことで、耐久性や耐水性が高くコストパフォーマンスに優れています。耐久年数と価格は次のとおりです。

外壁塗装だけでなく屋根塗装にも多く使用されており、現在では塗料の主流となっています。

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④フッ素塗料

フッ素塗料とは、フッ素樹脂を主成分とした塗料のことをいいます。以前までは大型の建物に使われていましたが、最近では住宅でも使用されるようになりました。フッ素塗装の耐久年数と価格は、次のとおりです。

フッ素塗料は他の塗料と比べて耐久年数も長いことから、耐久性や耐水性に優れているとわかります。

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⑤セラミック塗料

セラミック塗料とは砂や石、セラミックビーズなどの微粒子を配合した塗料のことをいいます。耐久年数と価格は、下記のとおりです。

セラミック塗料は、断熱性や遮熱性を高める塗料としてよく使用されています。

⑥無機塗料

無機塗料とは無機物を配合した塗料のことで、カビやコケの発生を防いだり、色あせしづらくしたりする効果があります。耐久年数と価格は、以下のとおりです。

無機塗料を使用することで汚れが付着しづらい反面、ひび割れが起こりやすいというデメリットもあります。

外壁塗装の費用内訳

ここからは、外壁塗装にかかる費用の内訳を詳しく見てみましょう。内訳を知ることで、外壁塗装の相場をきちんと把握できます。

外壁塗装の費用には、以下の項目が含まれています。

• 材料費
• 足場代
• 人件費
• 諸費用

ひとつずつ簡単に解説していきます。

①材料費

外壁塗装で必要な材料は、主に以下のとおりです。

• 塗料
• 養生シート
• 飛散防止ネット
• シーリング材

なかでも、選ぶ塗料によってトータルの材料費が異なります。安価な塗料は耐久年数が短い傾向にあるので、長期的な視野をもって検討すると良いでしょう。

②足場代

外壁塗装では、安全に作業を行うために足場の設置が必須となります。足場設置の費用相場は、以下のとおりです。

なお、「足場を無料で設置します」と宣伝している一部の業者には注意が必要です。足場の設置は運搬費や施工費が必要である上に、国家資格を持つ人材を配置する必要があります。つまり、工程と人件費がそれなりにかかっているにもかかわらず、足場設置を無料にしている場合は、他の諸費用で上乗せしているかもしれません。

③人件費

外壁塗装では、塗装作業を行う職人だけでなく、工事にかかわるすべての労働者に対して人件費が発生します。たとえば、以下のような作業でも人件費は発生しています。

なお、経験豊富な職人ほど人件費は高くなる傾向にあるので、上記の費用はあくまでも目安として参考にしてください。

④諸費用

諸費用とは、外壁塗装を行う際の「運営費」のことを指します。たとえば、諸費用には以下のような費用が含まれます。

• 業者が現場に向かうまでの交通費
• 工事開始前の事務手数料
• 工事で発生する廃材処理費
• 業者の利益

一般的に、諸費用は全体の費用の30%を占めるため、それ以上多い場合は利益を上乗せされている可能性があります。実際に「どのような費用が諸費用に含まれているのか」を業者にあらかじめ確認しておくと安心です。

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外壁塗装の支払い方法

「外壁塗装を行う場合、どのような支払い方法があるの？」と気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは、主な支払い方法を2つ紹介します。

①現金

まず、現金による支払いがあります。外壁塗装業者に対して直接現金で支払う方法であり、支払いのタイミングは様々です。作業完了後に支払う場合もあれば、作業開始前に一部の前金を支払い、作業が完了した後に残額を支払う場合もあります。

ただし、工事前に全額を請求してくる業者には注意が必要です。いずれの場合でも、支払いの際には必ず領収書をもらうよう心掛けましょう。

②リフォームローン

もうひとつの方法は、リフォームローンの利用です。リフォームローンは、住宅のリフォームや改修などのために金融機関から借りる融資の一種であり、外壁塗装の場合も利用可能です。

ただし、リフォームローンを利用する際には金利や返済条件をしっかりと確認しておくことが重要です。利用する際には、返済プランをしっかりと考えて、無理のない範囲で借り入れるようにしましょう。

外壁塗装の費用に関する注意点

外壁塗装工事を行うにあたって、費用に関するトラブルが発生することも少なくありません。費用を巡ってのトラブルは、施工の品質問題にも発展するかもしれません。トラブルを未然に防ぐためにも、以下2つの注意点を把握しておきましょう。

• 大幅な値引きには要注意
• 追加費用の有無をチェック

それぞれを簡単に紹介します。

注意点①大幅な値引きには要注意

外壁塗装を検討する際、最初に留意すべきなのは、大幅な値引きについてです。もしも外壁塗装の費用が著しく安価で提供されている場合、施工の品質や使用される材料の品質に問題があるかもしれません。

また、安価な業者を選ぶ場合、その業者が信頼できるかどうかを確認することも非常に重要です。過去の実績や口コミを綿密に調査し、安易な選択を避けるよう心掛けましょう。安いからと言って即決してしまうと、取り返しのつかないトラブルを招いてしまうかもしれません。信頼できる業者を選ぶことで、長期間安心して住まいを保つことができるでしょう。

注意点②追加費用の有無をチェック

外壁塗装を検討するにあたり、追加費用の有無を確認することも欠かせません。契約を締結する前に、予期せぬ補修が必要になる場合や、作業中に不慮の事態が発生し追加の作業や材料が必要になる場合など、追加費用の可能性があるかどうかを明確にしておきましょう。

契約内容を十分に理解し、曖昧な部分がないかを確認しておけば、後々のトラブルを回避することが可能です。

木造の外壁塗装費用を安くする方法

外壁塗装は、ある程度のまとまった費用が必要になります。そのため、「少しでも費用を抑えたい」と考える方も多いのではないでしょうか。

ここでは、外壁塗装費用を安くする方法について、次の5つを解説していきます。

• 助成金や補助金を活用する
• 火災保険を利用する
• 閑散期に塗装工事を依頼する
• 相見積もりを取る
• 屋根塗装を同時に行う

ひとつずつ簡単に見てみましょう。

①助成金や補助金を活用する

助成金や補助金を活用するのは、外壁塗装費用を削減するための有効な方法です。地方自治体や政府が提供する制度は、特定の条件を満たす住宅所有者やリフォームを行う際の支援として提供されています。

たとえば、耐震性の向上や省エネ対策の一環として外壁塗装を行う場合、助成金や補助金の対象になることがあります。ただし、各地域の制度や条件は異なるため、具体的な情報を確認することが重要です。自治体や関連機関のウェブサイトまたは窓口を通じて、利用可能な助成金や補助金の情報を収集しましょう。

②火災保険を利用する

火災保険の利用も、外壁塗装の費用を削減する効果的な手段のひとつです。火災保険の契約には、火災や自然災害などの損害に対する補償が含まれていますが、中には外壁の補修や塗装もカバーする場合があります。そのため、契約の内容を入念に確認することで、外壁塗装にかかる一部の費用を保険金から補てんすることが可能です。

ただし、具体的な適用条件や範囲は保険会社や契約内容によって異なるため、事前に契約書や保険証券をチェックし、詳細を把握することが欠かせません。また、保険金の請求手続きや必要な書類の準備を適切に行うことも、円滑な手続きには必要不可欠です。まずは、火災保険を活用できるかどうかを保険会社に相談してみると良いでしょう。

③閑散期に塗装工事を依頼する

塗装業者の仕事の忙しい時期と閑散期は、季節や地域によって異なります。一般的には春や夏が忙しい時期であり、これに対し秋や冬は閑散期にあたります。閑散期に外壁塗装の工事を依頼することで、次にあげる数々のメリットが得られます。

まず、閑散期に工事を依頼すると、塗装業者から割引や特典が提供される場合があります。業者側も仕事が少ない時期に仕事を受けることで、稼働率を維持しやすくなるため、価格の優遇が行われることがあります。

また、閑散期に工事を行うことで、塗装業者のスケジュールが比較的空いているため、作業をスムーズに進めることができます。これにより、工期の遅延を心配することなく、計画通りに外壁塗装を完了させることが可能です。

さらに、閑散期に工事を行うことで、近隣住民への影響が最小限に抑えられる利点もあります。作業音や作業車の出入りなどが少ないため、周囲の住人への配慮ができます。

このように、閑散期の外壁塗装では、費用の削減だけでなく作業の円滑な進行や近隣への配慮といった多くの利点を得られるので、適切なタイミングを見計らって工事を依頼することが重要です。

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④相見積もりを取る

相見積もりを取ることは、外壁塗装を検討する際に非常に有益な手法です。相見積もりとは、A社に見積書を依頼して、B社・C社といった複数の業者にその見積書を提示して価格交渉することをいいます。複数の塗装業者に見積もりを依頼し、それぞれの料金や提供するサービスの内容を比較することで、最適な価格を見極めることが可能です。

また、異なる業者からの見積もりを比較すれば、各業者の信頼性や実績、施工の品質なども評価できます。相見積もりによる各業者とのコミュニケーションを通じて、具体的な作業内容や使用する塗料、工期などについても詳細に話し合うこともできます。さらに、それぞれの業者が提案するプランや工法の違いを理解し、自分の要望や予算に最も適した選択肢を見つけることができるでしょう。

相見積もりを取ることで価格交渉の材料となり、より合理的な価格設定を引き出すことも可能です。適切な価格での契約を行えば、予算内での外壁塗装を実現し、満足度の高い結果を得ることができるでしょう。

⑤屋根塗装と同時に行う

外壁と屋根の塗装を同時に行うことは、トータルの費用を安く抑える効果的な方法です。同時に塗装工事を行えば、足場や資材の共用が可能となります。これにより、足場の設置や撤去などにかかる手間やコストが削減され、全体的な費用を節約できます。

また、同時に作業を進めることで、塗装業者は一度に外壁と屋根の両方に集中して作業を行うことができ、その結果効率が大幅に向上します。作業効率が高まれば、工期が短縮され、それに伴い人件費や機材の使用時間などのコストが削減される可能性もあるでしょう。

さらに、外壁と屋根の塗装を同時に行うことで、塗装の仕上がりに統一感が生まれ、建物全体の美観が向上します。色合わせや仕上がりの均一性が保たれるため、外壁と屋根が調和を持って見え、全体的な印象が良くなります。

その他にも、外壁と屋根の塗装を同時に行うことにより、建物全体の耐久性が向上し、メンテナンスの周期が延長される効果が期待できます。これにより、将来的な修繕や補修の必要性が低減し、長期的なトータルコストを抑えられるでしょう。

木造の外壁塗装は業者選びが重要

木造の外壁塗装を検討する際、適切な業者を選ぶことは非常に重要です。業者選びに失敗してしまうと、施工不良や金銭トラブルといった問題に発展してしまうかもしれません。そういった事態を回避するためにも、以下の業者選びのポイントを押さえておきましょう。

• 専門知識がある
• 施工実績がある
• 評判や口コミが良い
• アフターフォローがある

ひとつずつ解説していきます。

①専門知識がある

業者が外壁塗装に関して専門知識を有しているかどうかは、非常に重要な要素です。木造建築の外壁塗装は、他の材料や構造と比較して特有の要素が関わっています。

たとえば、木材の種類や状態によって適切な塗料の選定が求められます。また、木材自体が湿気や腐食にさらされる可能性があるため、その状態を正確に把握することが欠かせません。

適切な塗料を選定する際には、木造建築の種類や地域の気候条件、さらには周囲の環境に適したものを選び出す必要があります。専門知識を有する業者であれば、これらの要素を総合的に考慮し、最適な塗料を提案できるでしょう。また、木材の種類や状態を正確に把握することで、塗装の密着性や耐久性を向上させることが可能です。

このように、業者が木造建築に特化した専門知識を有しているかどうかを確認することは、信頼性と作業の品質を評価する上で必要不可欠です。木造の外壁塗装に関して熟知した業者であれば、適切な塗料の選定や木材の状態確認、そして長期にわたる外壁の保護を確実に行うことができ、高品質な外壁塗装が実現されるでしょう。

②施工実績がある

業者の施工実績は、信頼性や技術力を判断する上で極めて重要な材料となります。過去の実績は、その業者がどれだけ経験豊富であるかどうかを示すものです。特に、木造建築での外壁塗装といった同じような実績を見つければ、その業者の専門性や実力をより具体的に評価する手段となり得るでしょう。

施工実績のリサーチは、インターネットを活用した口コミやレビューサイト、業者の公式ウェブサイト、または実際の現場を見学するなど、多岐にわたる手段を通じて行うことができます。これにより、業者の実績がどれだけ信頼性のあるかを判断する手助けとなるでしょう。

③評判や口コミが良い

外壁塗装業者を選ぶにあたって、評判や口コミも非常に重要な要素です。他の顧客からの意見や評価は、業者の信頼性や提供されるサービスの質を客観的に評価するための貴重な情報源となります。特に、インターネットや口コミサイトを通じて入手できる情報は、潜在的な評価となるので極めて参考になります。

業者の評判を確認する際には、複数の情報源から収集し、総合的な視点で判断することが肝心です。インターネット上の口コミサイトやレビューサイトを活用して、過去の顧客がどのような体験をしたか、どのような評価をつけているかを確認しましょう。ただし、あるひとつの評価だけではなく、複数の意見を総合的に考慮することで、より客観的な判断が可能です。

良い口コミや評判がある業者は、おそらく信頼性が高く、サービスの質が良い傾向にあります。ただし、ネガティブな意見も注意深く確認することが欠かせません。特定の業者に関する悪い評判や問題がある場合、それが業者の一時的なミスや偶発的な問題なのか、継続的なパターンであるのかを判断することが必要です。

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④アフターフォローがある

外壁塗装において、アフターフォローがしっかりしている業者を選ぶことも重要です。なぜなら、施工後に問題が発生する可能性がある中で、アフターフォローのない業者に依頼してしまった場合に適切な対応を受けられないからです。

アフターフォローのある優れた業者は、施工後にも継続的なサポートを提供し、塗装が完了した後も顧客とのコミュニケーションを大切にします。たとえば、塗装が終わった後に不具合が生じてしまったとしても、アフターフォローのある業者であれば素早く修復作業を行い、顧客の不安や不満を解消してくれます。

なお、アフターフォローの有無だけでなく、保証内容や期間などの細かな内容も確認しておくと安心です。業者によってはアフターフォローの保証範囲が異なるので、依頼する前にチェックしておきましょう。

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まとめ

今回は、木造の外壁塗装にかかる費用相場について詳しく解説しました。一般的な2階建て住宅（30坪）の場合、木造の外壁塗装の費用は「120〜200万円」が相場となります。なお、塗装面積や劣化状況、使用する塗料などさまざまな要因で費用が変動するので、あくまでも目安として参考にしましょう。

外壁塗装はある程度のまとまった費用が必要となるので、「少しでも安く抑えたい」と考える方も多いのではないでしょうか。外壁塗装の費用を安く抑える手段として、助成金を利用したり、火災保険を活用したりする方法があります。また、閑散期に依頼したり、屋根塗装と同時に行ってトータルコストを抑えたりする方法もひとつです。

外壁塗装を検討する際は、業者選びも極めて重要です。業者選びに失敗してしまうと、金銭面でのトラブルや施工不良といった問題に発展してしまうかもしれません。そういった問題を未然に回避するためにも、業者の実績や評判を調べ、信頼度を見極めることが大切です。また、アフターフォローの有無を確認しておくと安心でしょう。

ペイントGOでは、お住まいの地域の厳しい審査基準を満たした優良業者を簡単に検索することが可能です。また、個人情報の入力は一切不要で、外壁塗装費用のシミュレーションもできます。「だいたいの塗装費用を知りたい」「自分で信頼できる塗装業者を探すのは大変」という方は、ぜひ活用してみてください。