ラジカル(らじかる)とは、不対電子を持つ原子、あるいは分子を指します。
熱や光などの強いエネルギーによる電子の移動、または化学結合の解裂などによってラジカルは発生します。
塗装においてこのラジカルは塗膜を劣化させる要因(劣化因子)となります。
具体的には、ラジカルが塗膜に含まれる樹脂や顔料を分解してしまい、塗膜の劣化が進行しまうのです。
劣化が進んだ塗膜表面には白色顔料の酸化チタンの粉が残りますが、これが塗膜の劣化症状のひとつ「チョーキング」です。
外壁においては、紫外線がラジカルの発生に大きく影響します。
近年は、このラジカルの発生を抑制し、チョーキングが起こりくい「ラジカル制御型塗料」が、シリコン塗料と並んで塗装業界のスタンダードになりつつあります。