外壁の磁器タイルに塗装は必要?費用相場やメンテナンス方法を解説

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外壁の磁器タイルに塗装は必要?費用相場やメンテナンス方法を解説

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塗装が必要ないと言われる外壁の磁器タイル。

「本当に塗装が必要ないのか」気になる方も多いのではないでしょうか。

磁器タイルは、紫外線や雨風の影響を受けにくい石や砂などからできており、変色や劣化を起こしにくい高い耐候性を持っています。加えて、水を吸いにくい素材のため塗装しなくても高い防水性があります。

しかし、塗装は不要でもメンテナンスを怠れば雨漏りにつながることもあります。

そこで今回は、外壁の磁器タイルへの塗装が不要な理由について解説します。磁器タイルのメンテナンス方法や費用相場についても解説するので、ぜひ参考にしてください。

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外壁の磁器タイル自体の塗装は不要

外壁の磁器タイルは、ほかの外壁材に比べて塗装をしなくても高い耐久性を維持できます。磁器タイルは水に馴染みやすい親水性でできており、タイルの表面に水の膜をつくります。

表面の水の膜によって、ホコリや排気ガスなどの汚れを分解して、雨が降るたびに汚れを落としてくれます。このようにタイルが持つ親水性の機能により、日々のお手入れや塗り替えなどのメンテナンスを軽減、または不要と言われている理由です。

しかし、タイル自体を固定しているモルタルやコーキングなどの目地のメンテナンスは必要です。

外壁の磁器タイルへの塗装が不要な2つの理由

ここでは、磁器タイルの塗装が不要になる具体的な理由を2つ解説します。具体的な理由は以下の2点です。

  • 無機物による耐久性・耐傷性の高さ
  • ほかの外壁に比べて吸水率が低い

それぞれ解説します。

無機物による耐久性・耐傷性の高さ

磁器タイルは原材料の石や土、粘土を約1,300度の高温で焼き固めて作る無機質の外壁材です。石や砂である無機物は紫外線や雨風の影響を受けにくい高い耐候性を持っています。

また、1,300度近い高温で焼き付けるため硬い素材に仕上がり、変色や傷がつきにくいといった耐傷性にも優れた特徴があります。

ほかの外壁に比べて吸水率が低い

前章で説明した親水性は吸水率の低さにあります。吸水率はJIS規格によってⅠ〜Ⅲ類に分かれており、Ⅰ類はもっとも低い吸水率の3.0以下、Ⅱ類は10.0以下、Ⅲ類は50.0以下に分かれています。

外壁材として使用するタイルはⅠ類またはⅡ類を使用し、磁器タイルの吸水率は1%以下です。一般的なモルタルやサイディングなどの外壁材は雨水を吸ってしまい、膨張と収縮を繰り返すことで劣化してしまいます。そのため防水性を高めるために外壁塗装して保護します。

一方タイルは、ほぼ水を吸わないため、膨張や収縮による劣化が少なく雨による雨染みなどの汚れや雨漏りのリスクが軽減できます。

磁器タイルのメンテナンスのタイミング

磁器タイルは紫外線や雨やホコリなどの汚れにも強い素材ですが、劣化しないわけではありません。磁器タイルに使われている目地のコーキングの耐用年数や、以下の劣化症状が現れたらメンテナンスのタイミングです。

目地のコーキングの耐用年数で判断する

目地に使われているコーキングの耐用年数は7〜10年程度で劣化します。コーキングが劣化するとコーキング自体が硬くなりひび割れを起こします。

また、痩せと呼ばれるコーキングが縮んでしまう現象も発生します。ひび割れやコーキングの痩せは隙間が発生するため、雨水が浸入し雨漏りにつながりますので、早めのメンテナンスをおすすめします。

磁器タイルの劣化症状で判断する

目地のコーキングの耐用年数以外にも、以下の劣化症状もメンテナンスのタイミングです。

  • タイルの汚れやカビ、コケ
  • 白華現象(エフロレッセンス)
  • タイルの浮きや剥がれ
  • タイルのひび割れや欠け
  • コーキングのひび割れや痩せ

それぞれ解説します。

【タイルの汚れやカビ、コケ】

タイルを長い間汚れを落とさずにいると、汚れやカビやコケが生えてきます。タイルの簡単な汚れはブラシを使うと落とせます。

しかし、カビやコケが生えると高圧洗浄でも落とせないため、専用の薬剤を使って落とすバイオ洗浄を行い、根元から分解し殺菌・除去します。

【白華(エフロレッセンス)現象】

白華(エフロレッセンス)現象とは、タイルやレンガなどコンクリート製品に起こりやすい現象です。タイルやコンクリートの成分である、水酸化カルシウムや硫酸ナトリウムなどの成分が経年劣化で溶け出します。

溶け出した成分が雨水とともに大気中の二酸化炭素などと混ざり合い、乾燥や蒸発によって白く結晶し表面に残ってしまいます。白華が発生してもすぐに耐久性が落ちることはありませんが、美観に影響を及ぼすため洗浄することをおすすめします。

【タイルの浮きや剥がれ】

タイルの接着剤の役割をしている下地のモルタルが劣化することで、タイルの浮きや剥がれが発生します。タイルの浮きを放置すると、タイルが落下して通行人や周辺の車などに被害がでる恐れがあるため放置しないようにしましょう。

【タイルのひび割れや欠け】

タイルは耐久性の高い外壁材ですが、経年劣化や飛来物などによってひび割れや欠けが発生することがあります。ひび割れや欠けを放置すると、隙間から雨水が浸入し雨漏りにつながりますので、早めのメンテナンスが重要です。

【コーキングのひび割れや痩せ】

タイルのひび割れ防止の役割でもあるコーキングは上の章でも解説したとおり、7〜10年程度でひび割れや痩せが起こります。コーキングのひび割れや痩せの隙間から雨水が浸入して雨漏りが起きるため、早めの対処が必要です。

磁器タイルのメンテナンス方法と費用相場

基本的に磁器タイル自体の塗装メンテナンスは必要ありません。しかし、タイル自体のひび割れや下地のモルタル、目地の劣化についてはメンテナンスする必要があります。

主なメンテナンスは以下のとおりです。

  • 水洗い洗浄
  • タイルの浮き・ひび割れや剥がれはモルタル補修
  • 目地の劣化はコーキングの打ち直し

それぞれ解説します。

水洗い洗浄

磁器タイルは親水性の効果により汚れが付きにくいです。しかし、まったく汚れないわけではないため、気になる汚れがある場合はスポンジやブラシなどで水洗いによる洗浄をして汚れを落とします。頑固な汚れが付いてしまった場合は、高圧洗浄などで落とすとよいでしょう。

白華(エフロレッセンス)が発生した場合は、ナイロンブラシで落とします。しつこい白華の場合は、白華除去剤を使って水で洗い流します。

高圧洗浄やカビやコケを洗浄するバイオ洗浄などは業者への依頼がおすすめです。業者へ依頼する場合は、以下が費用相場となります。

  • 高圧洗浄:200〜300円/平方メートル
  • バイオ洗浄:250〜400円/平方メートル

タイルの浮き・ひび割れや剥がれはモルタル補修

磁器タイルがひび割れた場合は、ピンニング工法と呼ばれる方法でメンテナンスをします。タイルの浮いている目地からエポキシ樹脂を流し込み、タイルと下地の隙間を埋めて接着します。仕上げにモルタルで目地部分を増し打ちして完了です。

タイルの浮きが広範囲に渡っている場合は一度剥がして張り直すか交換します。磁器タイルのひび割れや剥がれは、劣化しているタイルのみ張り替えを行います。

  • モルタルの補修:4,000〜7,250円/平方メートル
  • タイルの部分張り替え:500〜1,000円/枚
  • タイルの全面張り替え:8,000〜50,000円/平方メートル

目地の劣化はコーキングの打ち直し

タイルの目地はモルタルで補修しますが、コーキングはひび割れ誘発のために施工されます。タイルは硬い素材ですが、ひび割れも起きやすいです。

ひび割れが起きると広がりやすくなってしまうため、ひびの広がりを防ぐために、ひび割れが生じやすい箇所に意図的に施工されています。

コーキングの充填直後は弾力がありますが、劣化してくると硬化しひび割れや痩せといって隙間ができやすくなります。ひび割れや痩せが発生すると、雨水が浸入し雨漏りにつながりますので、コーキングを一度すべて撤去してから新しく充填する打ち直しを行います。

  • 目地のコーキング(打ち直し):600〜1,200円/メートル

クリア塗装をして保護する

磁器タイルには本来、塗装をする必要はありませんが、保護効果が期待できるクリア塗装があります。

クリア塗装はタイルの風合いを活かしながら、紫外線や雨から長期間保護できます。経年劣化によって失ったツヤも取り戻し、美観効果も期待できます。

  • クリア塗装:2,000〜5,000円/平方メートル

上記のメンテナンスをする際、足場を組んで作業する場合があります。その場合は、上記金額に加えて別途足場代15〜20万円程度かかります。補修費用や足場代は、作業範囲や業者によって異なるため、見積を比較しての検討がおすすめです。

磁器タイルをメンテナンスする際の業者選びのポイント

ここでは、磁器タイルをメンテナンスする際の業者選びのポイントについて解説します。主なポイントは以下のとおりです。

  • 打診検査を行っているか
  • 磁器タイルを含めた総合的な点検と提案をしてくれるか
  • 磁器タイルのメンテナンス実績があるか
  • 見積書の内容が明瞭かつ説明が丁寧か
  • 業者独自の保証やアフターフォローが充実しているか

それぞれ解説します。

打診検査を行っているか

打診検査とは打診棒やテストハンマーと呼ばれる検査器具を使用してタイルの状態を確かめる検査方法です。検査器具をタイルの上から叩き、発生する音の高低によってタイルの浮きや雨水が浸入しているかを予測できます。

打診検査以外にもタイルのひび割れや周辺のシーリングの劣化なども併せてチェックします。磁器タイルの場合、外からは傷みの状況がわかりづらいため、打診検査することでタイル劣化の緊急性の有無を判断できます。

磁器タイルを含めた総合的な点検と提案をしてくれるか

打診検査の際、磁器タイル以外にも屋根や外壁なども含めて点検してくれたり、総合的にどのようなメンテナンスが必要かを提案してくれたりする業者に依頼するようにしましょう。

磁器タイルだけしか見ない業者の場合、その後すぐに屋根や外壁の付帯部分などが劣化していてメンテナンスが必要になった場合、一度の設置で済む足場を再度組むなど費用が無駄になってしまいます。

磁器タイル以外にもメンテナンスが必要かを判断してくれる業者かどうかは、見積時や現地調査の際に確認してみることをおすすめします。

磁器タイルのメンテナンス実績があるか

タイルのメンテナンスは、上述の打診検査など専門的な知識や技術を要します。磁器タイルのメンテナンス実績が豊富な業者へ依頼すると安心です。

知識や技術のない業者の場合、劣化を見過ごしていたり、間違った工事をしてしまったりする可能性があります。業者へ工事を依頼する前に、タイルの施工実績がどの程度あるかは事前に確認するようにしましょう。

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報告書や見積書の内容が明瞭かつ説明が丁寧か

打診検査時の写真の有無や結果報告書の内容がわかりやすい業者へメンテナンスを依頼することをおすすめします。写真を一緒に確認しながら、劣化してしまった経緯や今後どのようなメンテナンスをすればよいかなど、わかりやすく説明してくれる業者は安心して工事を任せられます。

また、見積書の内容も工事に必要な建材のメーカーや作業工程がきちんと記載されている業者かどうかも確認しましょう。悪徳業者の場合「磁器タイルメンテナンス費用一式」などとまとめている業者は要注意です。

必要以外の工事費用を請求される可能性があるため、不明瞭な点があれば必ず確認するようにしましょう。

業者独自の保証やアフターフォローが充実しているか

工事後の不具合に対する保証や点検など、アフターフォローが充実している業者を選ぶことをおすすめします。メンテナンス後すぐに不具合が出てしまった場合、無償修理が可能かどうかも確認しておきましょう。

工事後の5年保証や10年保証、部分保証などアフターフォローがしっかりしている業者は優良業者である場合が多いです。保証や点検などの有無は必ず見積の段階で確認しておくようにしましょう。
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まとめ

今回は「磁器タイルに塗装が必要かどうか」や磁器タイルのメンテナンス方法や費用相場について解説しました。

磁器タイル自体に塗装は不要です。理由は以下の2点です。

  • 無機物による耐久性・耐傷性の高さ
  • ほかの外壁に比べて吸水率が低い

磁器タイルは石や砂、粘土を高温で焼き固めて作られる無機質の外壁材です。もともとの原材料である石や砂などは紫外線や雨風の影響を受けにくい高い耐候性があります。

また、ほかの外壁材に比べて水を吸収しない吸水率の低さが特徴です。そのため、雨水やホコリの汚れもつきにくく、逆に雨で汚れも落としてくれるため塗装による防水性は必要ありません。

塗装による防水は必要ありませんが、より汚れを防ぎ、美観を維持するためにクリア塗装で保護することは可能です。クリア塗装することで、より長く耐久性を維持できるでしょう。

磁器タイルをメンテナンスする際は、タイルの施工やメンテナンス実績がある業者へ依頼するようにしましょう。磁器タイルのメンテナンス実績がある業者を探すなら、「ペイントGO」がおすすめです。

ペイントGOに掲載されている業者は、掲載するにあたって施工実績やサービスなど厳しい審査基準を設け、問題ないと判断した業者のみが掲載されています。

掲載されている業者は職人直営店や自社施工店のみのため、大手ハウスメーカーや工務店などに比べて、中間マージンが発生せずに工事代金が割高になることもありません。

ペイントGOは仲介手数料や紹介料といったことも発生しませんので、お住まいの地域からプロフィールや実績を見て判断し、お気に入りの業者へ工事を依頼してみてください。

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この記事を監修した塗装職人

千葉県木更津市を中心に活躍する塗装職人。
代表の平野は17歳でこの道に入り塗装職人として一筋40年。
お客様に信頼される親切丁寧な最高の塗装工事を提供し、安心工事と適正価格をお約束します!

外壁塗装の豆知識を読んでいただきありがとうございます。

おつかれさまでした。
ここまでコラムを読んでいただきありがとうございます。
あわせてお読みいただきたい外壁塗装の豆知識をご紹介しますので、ぜひご一読ください。

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