外壁塗装は一年中いつでも工事可能です!
まず前提として覚えておいていただきたいのは、「外壁塗装は一年の内で、いつでも施工が可能な工事」ということです。
春夏秋冬いつでも、後述する外壁塗装に不向きな気候条件を除き、工事ができない季節は存在しません。
雨が多い梅雨時期や、気温が低く塗料の乾燥に時間がかかり、地域によっては雪が降る冬などは塗装工事に不向きと言えるかもしれません。
しかし、どの季節であっても塗装における注意点さえしっかり守って施工を行えば塗装工事は可能なのです。
外壁塗装に好ましい気候条件・工事できない気候条件とは?
上述のように、外壁塗装は一年の内でいつでも施工可能ですが、その中でも好ましい気候条件があります。
外壁塗装における好ましい気候条件とは、塗料の乾燥・硬化に適している気候条件を指し、一般的に「気温15~30℃、湿度75%以下」とされています。
この条件下での外壁塗装であれば、雨・雪・強風など自然環境に邪魔をされない限りはスムーズに塗装工事が進むと考えて良いでしょう。
ただしこの気候条件は、あくまでも塗装業者にとってのみ好ましい気候条件です。
塗装工事中は窓やベランダの室外機など、塗装しないあらゆる箇所に養生をすることになります。
となると、施主様が自由に窓を開けたりエアコンを使用したりができないということです。
真夏の暑い時期や真冬の寒い時期に、窓の開閉やエアコンが使えないのは皆様にとっては大きなマイナスです。
上記の条件を満たしつつ、窓の開閉やエアコンの使用ができなくても過ごしやすい季節が、本当の意味での「外壁塗装に好ましい気候条件」と言えるでしょう。
一方、塗装工事自体を進めることができない気候条件が存在します。
雨や雪が降っている場合、また塗装面が雨や霜によって濡れていたり結露している場合はもちろんですが、
・気温5℃以下、湿度85%以上
この気候条件での塗装工事はストップするよう各塗料メーカーも推奨しています。
なぜなら、塗装がまったく乾かなかったり、塗料に水分が混ざってしまい必要以上に希釈が薄まってしまい、たとえ乾いたとしても塗料が持つ本来の性能を発揮できない恐れがあるからです。
また、塗料によっては他にも塗装工事ができない条件が定められている場合もあります。
基本的には塗装業者側が確認し、注意して作業を行うべき点ですが、塗料のカタログなどには記載されているので施主様側でも確認しておくと良いでしょう。
塗装業者が考える外壁塗装に適した季節とは?
前項では、好ましい気候条件は「気温15~30℃、湿度75%以下」、塗装工事ができない気候条件は「気温5℃以下、湿度85%以上」とお伝えしました。
それでは、塗装業者が考える外壁塗装に適した季節とはいつなのでしょうか?
ペイントGOに登録している塗装業者8社にアンケートをとってみました。
「春と秋がやりやすいかなと思います。」
「日本海側は雪が積もる時は本当に積もるので、春から秋までの間ですね。」
「一年中いつでもできますが、夏は暑く冬は寒いのでやっぱり春と秋が一番工事しやすいです。」
「特にないと思いますが、強いて言うなら春と秋ですかね。」
「いつでも大丈夫ですが、春と秋は工事がスムーズかなと思います。」
「大阪だと梅雨の雨だけ気をつければいつでも大丈夫ですよ。」
「春と秋ですが、日によっては暑いのでエアコンを使えなくさせるのは気を遣いますね」
「特に無いですが、九州は台風が強烈なので台風シーズンは予報をすごく気にしてます。」
地域によって特色があり、塗装工事において気をつけるべきポイントも若干の違いはありますが、やはり梅雨と冬には注意すべき点が多いといった感想ですね。
気候条件に注意が必要な梅雨時期と冬、そして台風やゲリラ豪雨が発生しやすい夏を除いた、「春と秋が外壁塗装に適した季節」という声が多いです。
もちろん地域に根付いた優良塗装業者であれば、地域の特性をしっかりと把握し、年中いつでも気候に応じた適切な塗装工事をしてくれるでしょう。
その意味では、皆様が注意すべきは「いつ外壁塗装を行うかではなく、どの塗装業者に依頼すべきか?」という点だと言えます。
外壁塗装を行う各季節ごとのメリット・デメリット
それでは、外壁塗装を行う各季節ごとのメリット・デメリットを具体的に見ていきましょう。
外壁塗装を行うとしても、やはり皆様のご都合も大きく関わってくると思いますので、「ご自身やお住まいにとって塗装をするタイミングはいつが最適か?」を判断するための参考にしてください。
春(3月・4月・5月)
春は天候も安定しているためゲリラ豪雨など大雨も発生しにくく、湿度もそこまで高くないので外壁塗装に適した季節と言われています。
気温も高くなく、工事を行う職人さんにとっても作業がしやすい季節でもあります。
メリットとしては、天候に左右されることなく工事がスムーズに進みやすいことが挙げられます。
また、窓を閉めきってエアコンを使用しなくても過ごしやすい季節なので、施主様も工事中に不便を感じることが少ないこともメリットでしょう。
デメリットは、この時期は黄砂が飛来しやすいので、塗装面に汚れが付いてしまう可能性があることです。
さらに、塗装職人にとって作業がしやすいこの季節は塗装業界の繁忙期でもあり、人気の優良業者であればすぐに工事に着手できないといったケースも多いです。
春に外壁塗装を検討されている方は、少なくとも2ヶ月前から塗装業者選びをスタートしましょう。
梅雨(6月)
せっかく塗装をしても雨が当たってしまえば意味がなくなってしまう上に仕上がりも悪くなるので、雨の日は塗装業者も工事を休まざるを得ません。
雨が多くなるこの季節は、どうしても工期が予定より延びてしまいがちになるのが最大のデメリットです。
ただし、雨を避けて適切な工事を行えば、あくまでも工期が延びるだけであって、他の季節と比べ、仕上がりに特に違いが出ることははありません。
この季節は何よりも塗料の乾燥が重要となります。
悪質な塗装業者であれば、工期を短縮しようと雨が降っていても工事を進めようとする恐れがあり、そうなれば当然施工不良が起こります。
その意味では、他の季節より塗装業者選びがより塗装工事の成否を決めると言っても良いでしょう。
一方、梅雨を避けるお客様も多いため、塗装業界にとっては若干の閑散期とも言えます。
そのため、思わぬ割引をしてもらえる場合もあるので、この季節に外壁塗装を行う数少ないメリットとして覚えておきましょう。
夏(7月・8月・9月)
夏は気温が高いため塗料の乾きが早く晴れの日も多いので、工事が順調に進みやすいことが何よりのメリットです。
基本的には雨が続くことは稀ですが、近年は台風やゲリラ豪雨が発生しやすくなっているのでその点には注意が必要です。
最大のデメリットは、工事中は窓の開閉ができず、場合によってはエアコンを使えないこともあるので、一日の内で施主様が快適に過ごせない時間が発生するという点です。
工事は通常順調に進み、予定よりも早く終わることがよくありますが、普段の生活に支障をきたしやすい季節と言えます。
また、施工の順番に変更が出やすい季節でもあります。
例えば、午後に予定していた屋根の塗装を朝一番に回す、といったケースです。
これは、夏の日中に屋根に登ると靴が溶けたりするくらい屋根が熱くなり、職人さんにとっては熱中症になる恐れもあるためです。
快適に過ごしていただくためにも、順調に工事を進めるためにも、スケジュールの管理・調整など塗装業者との綿密な打ち合わせが多く必要になるでしょう。
秋(10月・11月)
秋も春と同じく、気候が穏やかで湿度も高くないため、外壁塗装には適した季節です。
メリットも春と同じく、工事中に施主様が不便を感じることが少ないことが挙げられます。
デメリットとして、10月はまだ台風が発生する可能性が高く、工期が延びる可能性が無いわけではないという点が挙げられます。
また、こちらも春と同じで塗装業界にとっては繁忙期にあたるため、直前に塗装業者に依頼しても着工が遅くなる可能性が高いです。
秋に外壁塗装を検討されている方は、少なくとも2ヶ月前から塗装業者選びをスタートしましょう。
冬(12月・1月・2月)
冬は、気温が低く塗料が乾きにくい、日照時間も短いため工期が長くなりがちなど様々なデメリットが考えられます。
また、地域によっては塗装工事を行なってはいけないとされている「気温5℃以下、湿度85%以上」という気候条件の「気温5℃以下」に引っかかることが増えます。
そのため、他の季節と比べて総じて工期が長めになりやすいのがこの季節のデメリットです。
一方、冬も梅雨時期と同じように思わぬ割引をしてもらえる場合があります。
「多少工期が延びるくらいは構わない」という方は、冬に塗装工事を行うのも良いかもしれませんね。
外壁塗装で大切なのは季節よりも業者選び!
各季節ごとの外壁塗装におけるメリット・デメリットをお伝えしました。
やはり塗装業者の回答通り、春・秋が皆様にとっても塗装職人にとっても塗装に適した季節であることがお分かりいただけたかと思います。
ただし、春・秋にもデメリットがまったく無い訳ではない点には注意が必要です。
なぜなら、外壁塗装の天敵は雨や雪、強風や台風といった自然環境です。
春であれば春一番による強風や黄砂が飛来する恐れがあり、秋であれば台風や秋雨前線による雨天が続く恐れもあります。
さらに、同じ春・秋でもお住まいの地域によって気温や天候などは違ってくるため、「春と秋がどの地域でも外壁塗装に向いた季節」とは一概には言えないのです。
そして何より、春・秋は塗装業界の繁忙期であり、優良塗装業者ほど人気で予約が埋まりやすくなる傾向があります。
そのため、春・秋に外壁塗装を検討されている方は遅くても2ヶ月前から業者選びをスタートしないと、シーズンに間に合わないということも多々あるのです。
一方、春・秋以外の季節に外壁塗装を行うことにメリットが無い訳ではもちろんありません。
その最たる例が費用です。
繁忙期ではないということは、塗装業者への問い合わせ数自体が減るため、比例して見積もりの提示価格も多少安くなりやすい傾向があります。
外壁塗装において費用を重要視される方は、あえて梅雨や冬といった季節に外壁塗装を行うという選択肢を持っても良いでしょう。
たとえ塗装工事に不向きな季節であっても、知識・経験を持った優良業者であれば天候や地域の特性をしっかりと把握し、他の季節と変わらない質の高い外壁塗装をしてくれるでしょう。
しかし、万が一悪質な塗装業者に依頼してしまえば、工期短縮を目的として雨天であっても工事を進めたりと、施工不良を起こしかねない工事をされてしまいます。
・優良な業者であれば、天候や地域の特性をしっかりと理解し、年間を通じて高品質な塗装工事を提供してくれます。
・悪徳業者であれば、年中いつでも手抜き工事をされてしまう恐れがある
という点を覚えておきましょう。
その意味では、外壁塗装で大切なのは季節選びよりも業者選びと言えますね。
信頼できる優良業者と出会うことができれば、季節や天候のことは皆様が気にしなくともしっかりとした塗装工事をしてくれます。
外壁塗装は決して安くはない工事、時間をかけて本当に信頼できる塗装業者を選んでください。